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学校教育プログラムQ&A

A類なのに,教科を学ぶの?

小学校の教師は,基本的に全ての教科を一人で教えます.しかしながら,学芸大学のA類(初等教育専攻)には,各教科の教科名を冠した選修があります.このことを不思議に思った方もいるのではないかと思います.実は,小学校の教師の中でも,自分の専門の教科を持っているのが普通なのです.A類○○(教科名)コースでは,これらの教科を専門に学ぶことになります.

学校教育は,専門がないの?

学校教育プログラムでは,「教育学」を専門に学びます.「教育学」の特徴は,教育に関する基本問題(例:いじめ問題,小1プロブレム等)の解明・教育実践に理論を与えること(例:子どもがわかる・できるためには,何をどの順番で教えたらよいか)等です.

教育学を学ぶとどう役に立つの?

たくさんありますが,3つ例をあげます.

・授業成立の基礎的な技術が学べます
教師の立ち方,子どもの視線の集め方,これらの技術は,教師の才能によって賄われるものではありません.授業成立の前提条件を追求し,教師としての基礎技術を習得を目指します.

・教科以外の活動も学べます
子どもたちが学ぶ場は,授業だけではありません.給食の時間,遠足や運動会,学習発表会等,授業以外の場所でも子どもたちは様々なことを学んでいます.教科の枠に縛られないという特徴が,これらの教科外の時間に目を向ける機会を生み出します.

・教科の垣根を越えた教育を追求できます
学校の性質上,子どもたちが学ぶ際には「教科」という枠組みが作られていますが,教科同士は密接に結びついています.たとえば,蝶の生態についての説明文の読解は,国語の中で行われますが,理科の内容も含んでいます.また,「プレゼンテーションのスキル」「表やグラフにまとめるスキル」は教科に関係なく必要です.表やグラフを算数で扱うのと,社会で扱うのとでは,その扱い方も異なるはずです.このように教育学では,各教科の独自性を尊重しつつ,教科横断的な学びを追求していきます.